コモレビ
 
 

 
下川町まちおこしセンター「コモレビ」は、かつて下川駅の駅前広場があった場所に、地域情報の発信や町民同士の交流の場、また、産業関連団体の事務所が入る施設として計画されました。設計にあたっては、駅舎や広場、レンガ倉庫やホームなど、かつてのまちの痕跡が感じられるように配慮するとともに、平面計画では、複数の機能が相互に連携するよう、中庭を中心とした囲み型としています。外周部を街区型に形成することでまちなみを作り、大きな開口部からは施設内の活動が町に表出します。寒冷地の断熱気密技術を十分に活用できることから在来木造を採用しており、暖房は床下+床暖房、共用部の暖房熱源には地中熱を活用しています。また、構造材、内外装材、家具には下川町産カラマツを採用し、断熱材にはウッドファイバー、換気経路となるピットには調湿炭を置くなど、様々な地域木材の活用を試みています。過去の記憶を引き継ぎ、現代の技術を反映した「コモレビ」が、新たなまちの広場となることを期待しています。